トマス・ピケティ(Piketty)氏の「21世紀の資本」が大変有名になっていますが、実証的データを基に主張を展開したという点では、富の偏在が初めて公開されたと言えますでしょうね…
ただ、世界の富の80%以上が人口1%に集中しているということは、昔から言われてはいました。
多分、それなりの機関(支配層)は、既に、分析しており、富の流れを効率的に特定の支配層に向かい続けるように世界のシステムを構築し続けてきているのだと思います。
考え方は単純です。
世界で、毎日・毎年、富が生産されます。
勿論、その富は無限ではありませんので、特定の人々が富の90%を取得するとすると、他の人々で残り10%の富を争奪することなってしまいます。
何故、富がこんなにも偏在してしまったのかと言いますと、これも単純な理由です…
「資本の論理」です。
問題は、富を生産するための基本手段である「労働」を如何に効率的に機能させるかということです。
資本主義経済の基本精神である「競争」の意欲を如何に維持させ向上させ続けるかが最重要課題だと思われます。
その課題を、多くの高級頭脳が支配層の機関で鋭意研究していることと思われます。
ところで、日本の歴史学者も色々と研究を重ねておられるようですが、日本の中世書に現れる「支配」は、今日の意味とは異なり、「配分、割り当て」等の意味であったと言われています。
どのようにして「支配」が今日の意味に変遷したのかは分かりませんが、推測するには、配分を行う立場の人が、すなわち、支配者であったからでしょう。
そのように考えますと、「政治」の本分は、まさに「配分、割り当て」にあると言えるのではないでしょうか…
そのための手段が「税金」となります。
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