上海の友人と久々の再会⇒EV化の波と、彼女が語る「中国のリアル」

9/19/2024

社会経済 中国

サルスベリの白い花は珍しいかもしれません
サルスベリの白い花
中国南部が原産地
D750+AF-S 24-120mm f/4G ED VR
先日、本当に久しぶりに、上海から来日した友人と会食しました。4歳半になる息子さんを連れての観光旅行です。

ご主人は仕事が忙しくてそれどころではないようですが、彼女の方はどこ吹く風(笑)。実は、共産党員であるご主人から「ナマの世間話」を聞けるのも楽しみにしていたので、そこだけは少し残念でした。

彼女の日課を聞くと、朝7時半に息子さんを幼稚園へ送り、そのまま出勤。17時にお迎えに行くという多忙な毎日。今回の旅行は、まさに「忙中閑あり」といったところなのでしょう。

そんな彼女との会話で、特に印象深かったトピックをいくつかご紹介します:

1. 上海の街からエンジン音が消えた?

彼女が真っ先に挙げた変化が、タクシーの完全EV化です。上海では今や、すべてのタクシーがEV(電気自動車)に替わったとのこと。

 5〜6年前からバスのEV化は進んでいましたが、ついにドイツ・VW(フォルクスワーゲン)の牙城だったタクシー業界までが中国製EVに飲み込まれました。
彼女自身も、以前はガソリン車の大型SUVに乗っていましたが、政府から1万元の補助金を得てBYDのEVに買い替えたそうです。

テスラも上海に巨大工場を構えていますが、軍関係者は「機密保持(カメラによる情報漏洩)の観点からテスラ車に乗ってはいけない」という制約があるという裏話も興味深いものでした。

上海外灘の風景
上海外灘の風景
Nano Banana Poによる生成画像

2. 不動産不況と「都市戸籍」のジレンマ

車社会が進化する一方で、中国経済の停滞は庶民の肌感覚にまで浸透しているようです。

報道の通り不動産業界は冷え込み、価格は下落。政府は対策として規制を緩和し、地方出身者でも都会でマンションを買えるようにしましたが、これは「地方のさらなる衰退」を招く諸刃の剣のようにも感じます。

3. ネット規制と「見えない壁」

米中対立の影は、アプリ一つにも及んでいます。

中国ではLINEの代わりに「WeChat(微信)」が必須ですが、これを入れるとスマホのデータが吸い上げられる……というのは公然の秘密。

iPhoneも、上級公務員はデータ窃取の恐れから使用を禁じられているそうです。情報のやり取りには、常に「見えない壁」が存在しています。

4. 「男女平等」の理想と、根深い儒教精神

最後に、最近話題になった「定年延長(男60→63歳、女55→58歳)」についても話が及びました。
「女性の定年が早いのは孫の世話をするため」という説もありますが、それは結局「育児は女性の仕事」という固定観念の裏返しであり、真の平等とは言えません。

「中国や韓国に比べ、日本は男女平等が遅れている」という報道をよく目にしますが、実態はそう単純ではないようです。
彼女との会話を通じ、中国の家庭内には依然として「男だから大目に見てやりなさい」といった言葉や、根強い男尊女卑の精神(儒教文化)が脈々と流れていることを痛感しました。

【ご参考】
各国が期待する巨大市場の先行き

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