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ヒルザキツキミソウ |
〇〇さん
他人に家族の名前を「さん」付けで言う人がいますが、どうも独立した個として人格を認めているという意識のようです。それが、良いとか悪いとか決めつけるつもりはありません。
常識は、時代とともに多少なりとも変化しますので…
でも、ある人が、ご自分の妻のことを「祐子さんは…」と他人に言っている場面に出会すと、最初は、エッ、という感じになりますよね。
奥さんの人格は認めているんでしょうが、ご自分の人格を他人に疑われる可能性は気にしないんでしょうね(^-^;
そのような方々は、所謂、有識者も含めて、多少なりともいらっしゃるようです。
内と外を区別しないということも、ある意味、画期的な流れにならないともかぎりません。
しかし、個人的には、そこに、何故か、内輪に対する突き放したような冷静さとか冷たさを感じてしまいます。
それが、他の動物のような、“個としての尊重”ということになるのかもしれません。
まあ、それはそれで良しとしても、こと会社のこととなるとどうでしょうか?
会社が林立している経済社会には、変遷してきてはおりますが、社会常識に対して大変形式ばった(あるいは、忠義立てする)ところが結構あります。
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空に映える新緑 |
〇〇様
ある会社は、社内メール本文の頭に「…さん」ではなく、「…様」と書きます。「…部長様」とか「高橋様」とかです。
しかも、
下の者から上の者に対してだけではなく、逆に対してもですから、どうなってんの?
という感じですよね。
ちなみに、自社の社長宛には「社長様」です。
社内のメールアドレスの表示名も全て「…様」付けにしています。
ですから、社員が社内の人達にコピーを入れてお客様宛てにメールを出しますと、受け取ったお客様が、オッ、うちの会社だけではなく、他の会社にも連絡しているんだ、と誤解することもあるというわけです。
どうして?
という質問に対して、社員達は一様に、多分、創業者直系の経営者の方針じゃないの、と答えます。
社内外で、礼を重んじるとか何とかの理由なんでしょうかねぇ…
本文の頭に宛先名を書かず直ぐに用件文に入るケースが増えつつあるというのに、時代に逆行して「様」ですか。
それでも、従業員たちは個としての存在感を感じられて、意外と落ち着くのかもしれんませんね。
PS.
社長や部長などの役職名の後に「様」とか「殿」と付けることは正しい敬語の使い方ではないと理解しております。
何故なら、それらの役職名には、敬意を表するに値するということが含意されているからです。
どうしても付けたい場合は「社長 〇〇〇様」のように書けば良いわけです。
但し、
余りにも一般化しているために、辞書によっては、役職名+様の使用例も載せています。
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