エイジ・ハラスメント

6/16/2024

意見 国際政治

曇り空の下、蓮池の傍に立つ風車
曇り空の下、蓮池の傍に立つ風車

エイジ・ハラスメントと言われますと、即座に老人に関係することをイメージしてしまいますが、年齢に関係する「嫌がらせ」がエイジ・ハラスメントなのでしょうから、老人に限らず幅広く老若男女が対象となるのでしょうね。

例えば、「若造のくせに」なんて罵ってしまいますとドンピシャになってしまいそうです。

今回の話題は老人に関するエイジ・ハラスメントで、我々日本人に直接的には関係しない11月の米国大統領選の候補者たちのお話です。

82歳のバイデン大統領、78歳のトランプ前大統領の6月13日時点でのRealClearPoliticsの調査では支持率がそれぞれ44.6%、45.3%とトランプ前大統領が僅差で優っています。

しかし、TVで見る限りでは、過酷な選挙戦を経て勝利を獲得し、4年の任期を全うする体力が両者にはあるのだろうかと思わされます。

立候補を表明したいるロバート・ケネディ・ジュニア(70歳、弁護士)は、上記二者と比べれば若いですが、「ケネディ家の異端児」と言われているそうで、選挙地盤が弱そうですので、実際には民主党(バイデン氏)と共和党(トランプ氏)の一騎打ちと言われています。

二者の政策上の違いはさて置き、由々しき問題は健康で活力ある日常生活を送ることが簡単ではない80歳前後の老人が激務と言われる大統領に就任しようとしていることです。

「老害」の最たる現象です。
正に、米国政治体制の老朽化、硬直化と言えますでしょう。

世の中の変化に対応してきた、かつての米国政治のダイナミズムが失われてきています…つまり、内向的な政治になってゆきます。
この現象は米国だけではなく極右が影響を及ぼし始めている欧州についても言えることです。

その結果として考えられる世界の政治情勢は、専制的な/独裁的な国家の対外政策が過激になってゆくことになります。
従って、局地戦争が増えてゆく可能性が高まります。

由々しき問題ではありますが、如何ともしがたい歴史的なサイクル状態なのかもしれません。


PS.
7月21日にバイデン大統領が秋の大統領選挙での再選を断念し、選挙戦から撤退する考えを表明しましたね。
その後、父親はジャマイカ出身、母親はインド出身で移民の2世のカマラ・ハリス副大統領が民主党の候補者として指名されました。

カマラ・ハリス女史は2020年の大統領選挙で議員1期目ながら民主党の候補者指名争いに挑戦したそうですので、かなりの野心家のように見えますね。

支持率の世論調査では、ハリス福大統領はトランプ前大統領を超えるのではと思わされる程の勢いがあるようです。

ハリス福大統領は米国で初めての女性副大統領なのですが、今回の大統領選に勝利しますと初の女性大統領が誕生することになります。

民主党には過去に似たような、つまり、現職の大統領が選挙戦を途中で棄権し、引き継いだ候補者が戦うというケースが二回あったそうですが、そのどちらでも民主党は敗北したそうです。

【ご参考】
ハリス米国大統領候補とWord Salad

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