マリーゴールドと蜜を吸う虫 |
色んな週刊誌や月刊誌が書店やキオスクに置かれていますが、殆どの雑誌の政治評論は強固・極論派(右派・タカ派)が主流になっています。
ただ、面白いことに、彼らの論調は、実質的な米国への追従がベースとなっていますので、チョット腰砕けの感じもしますが(笑)
彼らも商売ですから、庶民が求める内容は何かを分析し、一番売れると判断された編集方針を打ち出している筈です。
つまり、国民の意識の風潮がタカ派になってきているのでしょう。
小泉元総理の人気のベースが此処にあります。
共通して言われることは、潜在敵国は中国であり、直接的な脅威は北朝鮮にあり、という点です。
現在、これを否定できる日本人は、多分、いないでしょう。
行動を起こす前に解決すべき問題は、北朝鮮の核の脅威をどう見るかではなく、日本が、万が一、核の攻撃を受けた際に、どう考えるかです。
失敗には、後戻りの出来るものと出来ないものがあります。
これが決断の分かれ道になることがあります。
例えば、若い女性が僅か3百メートル先の自宅まで夜道を帰る途中で強姦されて殺されるという確率は、環境・状況にもよりますが相当低いと思われます。
仮に、100万分の1の確率としますと、誰も心配しないかもしれません。
しかし、如何に低い確率であっても、現実に起こりうる可能性があるということです。
実際に起きたことがあります。
遊びに行った婚約者の家から夜9時過ぎごろ送ってゆくよという彼の言葉を断り、3百メーター離れた自分の家に帰る途中の女性に起きた殺人事件です。
送ってゆかなかった婚約者は後悔の念で押し潰されそうになったことでしょう。
これが、後戻りできない失敗です。
この後戻りできない失敗をする可能性が、核の脅威対策にはあります。
一つの考え方は:
日本が実際に核攻撃を受ける確率を"0"だ、あるいは、具体的な方法論でもって"0"にできるという、その判断が国民に支持されるのであれば問題ないというものです。
たとえ後になって核攻撃を受けたとしても、その時点でベストの判断をしたわけですから…
勿論、結果として核攻撃を受けた場合の対も立てておかなければなりません…
当然ですね…何故なら、目的は、ベストの判断をすることではなく、国・国民を守るということなのですから。
もう一つの考え方は:
日本は実際に核攻撃を受ける可能性はあるが対策は、受けた場合の被害を最小限に抑えることだ、とするものです。
意識されていないのかもしれませんが、今日の表面的なタカ派の考え方が、この考え方に、論理的に帰結します。
基本的な考え方には、二つの選択肢しかありません。
- 核廃絶を標榜する平和的な外交です。
これは、日本に種々の精神的・物質的な犠牲を求め続けるでしょう。そしてこの方法論を実現するためには、米国の核の傘下から出ることが必要となるでしょう。
核を持ってないと主張しても、核抑止力の恩恵に浴していることには変わりはないからです。
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- 本当に自立して、核保有国になり、核抑止力にすがることです。
あるいは、核を持たずとも、技術革新によって、全てのミサイルを迎撃するか、日本の領域外に誘導できるようになるかもしれません。
★ 何れにせよ、北朝鮮の核は自爆もさせられず…
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