日経ビジネスは日経リサーチの協力を得て、昨年11月7~28日の期間に上場企業(232社が回答)を対象にした「2020年までの為替の方向」アンケート調査を実施したそうです。
当時円ドルレートは114~117円で推移しており、多くの企業は円安トレンドが続くと想定していることが明確になったと報道しています。
回答した企業の85%強が125円/US$以下を想定していますが、面白い内容は、業種によって円安を歓迎するか否かが分かれるところですね…
日本経済にとって円安が望ましいと答えた企業の中はで、業種別で機械72%、自動車62%だったそうです…
日本市場には期待していないという結果なのか、輸入品を抑え込みたいという気持ちの現れなのか…よくは分かりません。
ただ、全体では、日本経済にとって円安が望ましいと答えた企業が42%で、円高と答えた企業が15%しかなかったそうですので、円安で海外から国内に生産が戻ってくると期待でもしているんでしょうかね…
既に海外に生産基地を持っている企業は、今更、国内に戻ってはこないと思います…
現地でコスト低減を図ってゆき、それでも対応できない場合は、日本向けは値段を上げる
でしょう。
材料や部品を海外から輸入している中小企業は、国内からの手当に切り替える可能性はありますが、これとても、そのような国内の材料・部品メーカーが、既に休止・廃棄している設備に再度投資・稼働させて対応してくれるんでしょうか!?
そんなに上手く事は運ばないのではと思うのですが…
長年の月日を費やし努力して、円高に対応してきた中小企業にとっては、その努力の成果が元の木阿弥になりかねんません。
今は、米国のシェールオイル企業が倒産(民事再生)に追い込まれた程の急激な原油価格の下落により、極度の円安によるインフラ・コスト上昇は表面的には抑えられていますが、ロシア問題が落ち着けば、アッと言う間に色んな価格が上昇してゆくでしょうね。
大きく輸入に依存している日本経済が大幅な円安になると、物価が大幅に上昇し、日本円の購買力がそれに応じて落ちてゆきます…
これによって、預金に依存している大多数の国民は、アッと言う間に貧乏になってゆきます…
単純明快な経済の流れです。
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