中国の「千人計画は」悪なのか!?

11/16/2020

教育 国際関係 政治

ハナカタバミ (Oxalis bowiei)
南アフリカのケープ地方原産といわれる
ハナカタバミ (Oxalis bowiei)
最近、中国の「千人計画」が話題に上ってますが、これは、優秀な人材を確保し、国内の技術革新と国際競争力を強化するために中国が2008年に策定した、いわゆる、「海外ハイレベル人材招致計画」です…この中に、招致に値することを認定する制度があるわけです。

これには、外国人だけではなく、海外で一流教育を受けた中国人が頭脳流出にならないように呼び戻すことも含まれます。

Wikipediaには、10年間で7,000人の人材が招致されたとあります。

何故、日本で話題になるかと申しますと、日本の優秀な科学者たちが高給と良好な研究環境でもって中国に雇われているという問題があるからです。

その中には、日本学術会議の元会員も含まれています。

頭脳流出の問題は、中国だけではなく、日本にもあるわけですが、日本には対処する計画もなにもありません…そろどころか、国内の研究活動さえ充分にできない環境(資金も含む)が問題にされている始末です。

このような状況下では、将来を考えた場合、中国とは追いつくことのできない大きな差がついてしまいそうです。

それでは、マスコミが騒ぐように、中国は他人の物を盗むような悪いことをしているのでしょうか?

昔、第二次世界大戦が終戦し、ドイツからソ連は機械を、米国は科学者を獲得し、米国の選択は正しかったと言われたものです。

つまり、戦勝国の米国はドイツから優秀な科学者を強奪したわけですが、誰も、それは無体だとは言いません。

それと比べますと、中国のやり方は脅したり強制しているわけでもなく、個人の欲望を利用しているだけで、それに対して、個人は自らの意思で招致に応じているのですから、より平和的です。

昔から科学技術(成果と人の両方)は基本的に買えるのですから、それを前提に科学技術の進歩を達成する方法を考えてゆきませんと、いつの間にか、日本には2流・3流の科学者だけが残ったという結果になりかねません。

ところで、日本の国技と言われる「大相撲」では海外の優秀な人材を招致し、育ててもいるのですが、何故、科学技術の分野では同じように出来ないんでしょうかね。

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